たった一つの受精卵
妊娠する半年ほど前、生理痛に悩まされていた私は子宮内膜症と診断され、手術を受けました。
その時に両方の卵管が閉塞していて自然妊娠ができないこと、体外受精でしか妊娠できないことを言い渡され途方にくれたことを覚えています。
まだ20代だから、がんばりましょう。と言われ、すぐに不妊治療に踏み切るも、卵巣の手術をしているからなのか卵子が育たず、取れない。
1度目はあえなく失敗。2度目も卵子は1つしか取れず、たった1つの卵子に祈りをこめて…受精卵となってくれて、着床し、妊娠することができました。
たった1つしかできず、卵子が取れないことに泣いたり毎日の注射通いに疲れて泣いたり…、精神的にも肉体的にも、不妊治療とは大変辛いものだと身をもって実感した日々でした。
私の場合は主人に問題がなかったため、私が相手でなければ…と思った日もありました。
だけど、妊娠して胎嚢が見えて、心拍が見えて…安心しきるまでにはなかなか時間はかかったけど本当に妊娠した時は涙を流して喜びました。
いまの医学の発展がなければ子供を持つことができなかったと思うと、お医者様には頭が上がりません。
本当に妊娠は奇跡だと思いました。